秋が遠い
自分の好きなモノや文章や性格をすべて食べてしまいたい。
食べるのは遅いほうだからゆっくりゆっくりもぐもぐする。
もぐもぐ味わって味わって味わって、吸収したい。
世の中は食べたくなるようなものが多くて食べることがついていけない。
最近おいしそうなものをみつけた。
とってもおいしそうなのに、食べ方が難しくて食べれない。
殻が硬いから煮てみたり、焼いてみる。
そしたら、一番厚い殻はとれた。
でも今度は皮が渋くて食べれない。
それならお砂糖で煮込んでみる。
ぐつぐつぐつぐつ煮込んでみる。
それでも皮は渋かった。
ほんとうにおいしいものは手間がかかるらしい。
時間をかけただけ、思いを込めただけ、おいしいらしい。
甘栗はだからおいしいのだ。きっと。